2004年4月16日

 
             「選んだ道」
     

今朝起きた時、ブラジリアにいるような感じがした。空気が乾き、風がそこそこあって、太陽がでて、何となく大陸にいるような錯覚を覚えた。

昨夜の”人質解放”の吉報のせいかもしれない。なにしろよかった!
私にとってはこのイラクでの日本人3名人質事件は人事ではなかった。
そりゃあ、いくら善意な行為だとはいえ、戦地のような所に自分の意志を持ち出向くのだから、人によっては”自業自得”だといわれてもしかたがないが、それで片ずけてしまっては話しにならない。
この戦争の発端が、人の道から外れているとしたら、心ある者にとってはいたたまれずに正義の行動に移る。確かに”自己責任”はどんな事柄にも付いてまとう。

私はブラジル滞在中に、生命の危機に数回あっているが、だからといってこの仕事をやめたいと、思ったことは無い。誰だって死にたくはない。
しかし、自分の選んだ生き方の道のりで、命が危ぶまれる出来事があった場合、人間は本能的に回避する術を知っている。冷静な判断も大切になってくる。一時的な欲求に準じて行動を起こすと、取り返しのつかない結果にもなる。

数日前にブラジルの協力者であるパウロから電話が入った。
9日未明、カヤポ族15名が乗っていたマイクロバスが事故にあい、11名が死亡した。その中に、ラオーニの息子も入っていた。私たちの支援対象地域で、全員よく知っていた人たちだけに、電話口で2人で号泣してしまった。
彼らは、ブラジリアでのダム建設反対の抗議集会に参加し、帰路の途中の事故だった。ダムによる自然破壊は測り知れないものがあり、絶対に建設を阻止せねばならない。
亡くなった人たちは、カヤポ族の中核で、未来を繋ぐ存在だっただけに、返すがえすも残念でならない。彼らの意志を引き継いでいくために、私は何らかの行動を起こすだろう。それは命懸けの支援にもなる。

次回のアマゾンへの旅は、今迄になく厳しく大変になるかもしれないが、アマゾンの神々、精霊さんの加護を信じ、恐れず、奢らず、謙虚と感謝の気持ちで行動していこうと思っている。



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